BRANDING & DESIGN Case

Designed by REITEN.ICHI

米菓「田子作煎餅」

田子作本舗が製造・販売する米菓。千葉名物として、千葉市内数カ所と銀座の店舗のほか、各地の三越伊勢丹で販売されている。看板商品はうす焼き煎餅で、田子作では千葉県産コシヒカリと千葉特産の天然醤油を原料に、生地作り、炭火での手焼き、味付けまでを一貫して行っている。今回は、より多くの人に田子作煎餅を知ってもらいたいというクライアントの依頼を受け、デザインを行うこととなった。

ファン層拡大のため

田子作煎餅の根強いファンを考慮しつつ、いかにファン層を広げるか。この煎餅をどの層の、どんな人へ、どんな位置づけで展開すべきか。STPを見直すと同時に、幾つかのツールを用意することにした。1.見やすいホームページ 2.手に取りたくなるパッケージ 3.目を引く店頭用映像 それぞれに違った役割を持たせることで複合的な効果を狙った。

きちんと伝えること

どんな素材で、どんな作り方で、どんな背景があるのか。
老舗ともなると30年以上通う常連客がいるが、その方々も知っていそうで知らない情報がまだあるのではないか。その味が生まれた背景や理由を知ることができれば、いつもの田子作煎餅が、より一層美味しく感じてもらえるのではないだろうか。これまでのファンと、これからファンになってくれる人たちへ向けて「素材へのこだわり・古来から伝わる製法・千葉名産の理由」を軸としたシンプルな情報設計でホームページをリニューアルした。

Detail

季節限定パッケージシリーズ

季節限定パッケージシリーズ

千葉産の素材にこだわった無添加無着色の安心なお菓子だけに、添加物や甘い物を気にする女性や、子供達にもバリバリ食べてもらいたい。 そんな狙いから、若い女性や、「チョコはだめだけど煎餅はいいよ」と思うママさんが買いたくなる雰囲気の季節限定パッケージを用意した。
「たまにお煎餅屋さんに行くと買ってもらえるお菓子」は、やがて「子供の頃によく食べたという思い出」となり、いつしか「この味を誰かに贈りたい」という思いへと育ってくれるのではないだろうか。

ラベルと連動したプロモーションツール

ラベルと連動したプロモーションツール

季節限定パッケージとビジュアルイメージを連動し、店頭用立体POP・吊り広告を用意した。
毛糸、リボン、木枠、米、藁などで装飾され、サンタやトナカイたちがラベルの世界から外へ飛び出し、目を引く存在となっている。また、パッケージに巻かれているラベルは展開・拡大するとそのまま吊り広告として使える設計となっている。ラベルがそのまま広告となるかつてない斬新な発想である。

生地作りから焼き上げまでの映像

ひと口に炭火の手焼き煎餅といっても、できあがるまでの工程は「米を挽き粉にし、捏ね、蒸し、練り、アクを抜き、搗き、伸し、成型し、乾燥し、焙炉で水分調整をし、焼き、味をつける」と、かなり複雑である。現在では簡略化する店も多いなか、美味しい煎餅を提供するために、田子作ではこの製法を守り続けている。店頭映像で、一枚の煎餅の裏にある手間を感じてもらうことを図っている。

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